2021年3月7日に放送のリニューアルされた新生「R-1グランプリ2021」の結果と得点、変更点と問題点についてまとめました。
また見逃し配信についてもご紹介していますのでチェックしてください！
- U-NEXT PRESENTS「R-1ぐらんぷり2021」概要
- 「R-1グランプリ2021」の変更点は？
- 「R-1グランプリ2021」決勝の結果と得点
- 【考察】「R-1グランプリ2021」リニューアルから見えてくるもの
- 「R-1グランプリ2021」の問題点は？
- 【感想】リニューアルで新星が光った「R-1グランプリ2021」
- 「R-1グランプリ2021」見逃し配信動画
U-NEXT PRESENTS「R-1ぐらんぷり2021」概要
放送日：2020年3月7日(19:00～21:00)
MC：霜降り明星(粗品、せいや)／広瀬アリス
【決勝進出者】
マツモトクラブ(復活枠)／ZAZY／土屋／森本サイダー／吉住／寺田寛明／かが屋 賀屋／kento fukaya／高田ぽる子／ゆりやんレトリィバァ
「R-1グランプリ2021」の変更点は？
今年の「R-1グランプリ2021」は大会がリニューアルされ新生「R-1グランプリ」に生まれかわりました。まずはその変更点をチェックしておきましょう。
タイトル表記の変更
「R-1ぐらんぷり」から「R-1グランプリ」とカタカナ表記に変更されました。
元々、R-1のRは落語に由来していて、第1回大会は座布団の上での漫談する大会だったため、ひらがな表記の和風テイストで、M-1グランプリと差別化を図っていたのではないかと思われます。
大会レギュレーションの変更
プロの芸人は芸歴10年以内、アマチュアは出場10回までに変更されました。
審査員の若返り
これまで審査委員長の役割を果たしていた桂文枝師匠の位置に陣内智則さんが座り、昨年の優勝者・野田クリスタルさんが加わるなど、出場者の芸歴10年以内の規定変更に合わせて、審査員も若い世代へバトンタッチが行われました。
審査員の平均年齢が58.2才から44才へと若返っています。
「R-1ぐらんぷり2020」審査員
桂文枝(76)／関根勤(66)／久本雅美(61)／陣内智則(46)／友近(46)／勝俣州和(54)
(※2020年3月8日時点)
「R-1グランプリ2021」審査員
陣内智則(47)／友近(47)／ホリ(44)／古坂大魔王(47)
野田クリスタル(34)／麒麟・川島明(42)／ハリウッドザコシショウ(47)
(※2021年3月7日時点)
審査方法の変更
これまでの大会では概ねABCの3ブロック(各3～4名)ごとに視聴者投票と審査員が持ち点3ポイントを投票し、各ブロックで最高得点を獲得した勝者がファイナルステージに進出。
ファイナルステージでも視聴者投票と審査員が持ち点3ポイントを投票して優勝者を決定していました。
「R-1グランプリ2021」では…
出場者10人のネタごとに視聴者投票と審査員が100点満点で審査を行い、得点上位の3人がファイナルステージに進出。
ファイナルステージでは1stステージの得点は引き継がれず、改めて視聴者投票と審査員の100点満点での審査の合計得点で優勝者を決定するという方式に変更されました。
視聴者投票の変更
前回の「R-1ぐらんぷり2020」ではR-1 Twitter投票とお茶の間dポイントの2つの視聴者投票が行われました。
それぞれ得票率1位が3ポイント、2位が2ポイント、3位が1ポイント、4位が0ポイントの加点がされました。
「R-1グランプリ2021」では…
各出場者のネタごとにTwitterアンケートを使って視聴者が投票。アンケートで一番得票が多かった項目の得点「爆笑！+5点」「おもしろい！+3点」「いいね！+1点」が加点される方式に変更され、お茶の間d投票が廃止されました。
フジテレビ・関西テレビの共同制作から関西テレビ制作へ
「R-1ぐらんぷり」は2009年から2020年まではフジテレビ・関西テレビの共同制作でしたが、新生「R-1グランプリ2021」は関西テレビ制作になりました。
2011年から2020年までは進行をフジテレビのアナウンサーが行っていましたが、MC3人で進行を行う形式になりました。
会場の変更
「R-1ぐらんぷり」は2009年から2020年までフジテレビのスタジオからの生放送で行われました。
「R-1グランプリ2021」では…
大阪城公園内のCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールという劇場からの生中継に変更されました。
大会テーマソングの誕生
ラッパーのR-指定とDJ松永によるHIPHOPユニットCreepy Nutsが大会テーマソングとして「バレる！」を書き下ろし。大会を盛り上げる新たな彩が加わりました。
「R-1グランプリ2021」決勝の結果と得点
「R-1グランプリ2021」決勝出場者の結果と得点詳細についてまとめました。
【1stステージ 得点と順位】
マツモトクラブ(SMA)(※敗者復活枠)
【得点】
視聴者：3
陣内：89
友近：93
ホリ：93
古坂：94
野田：88
川島：89
ザコシ：88
合計：637点(9位)
ZAZY(吉本興業)
【得点】
視聴者：5
陣内：93
友近：95
ホリ：95
古坂：99
野田：95
川島：93
ザコシ：94
合計：669点(1位)ファイナルステージ進出
土屋(プロダクション人力舎)
【得点】
視聴者：1
陣内：88
友近：96
ホリ：94
古坂：95
野田：93
川島：90
ザコシ：90
合計：647点(7位)
森本サイダー(松竹芸能)
【得点】
視聴者：1
陣内：91
友近：91
ホリ：96
古坂：96
野田：92
川島：90
ザコシ：93
合計：650点(5位)
吉住(プロダクション人力舎)
【得点】
視聴者：5
陣内：90
友近：95
ホリ：94
古坂：94
野田：91
川島：89
ザコシ：88
合計：646点(8位)
寺田寛明(マセキ芸能社)
【得点】
視聴者：5
陣内：87
友近：89
ホリ：93
古坂：93
野田：89
川島：88
ザコシ：89
合計：633点(10位)
かが屋・賀屋(マセキ芸能社)
【得点】
視聴者：5
陣内：90
友近：93
ホリ：96
古坂：95
野田：94
川島：92
ザコシ：90
合計：655点(3位)ファイナルステージ進出
kento fukaya(吉本興業)
【得点】
視聴者：5
陣内：92
友近：90
ホリ：94
古坂：93
野田：92
川島：92
ザコシ：92
合計：650点(6位)
高田ぽる子(マセキ芸能社)
【得点】
視聴者：5
陣内：93
友近：89
ホリ：95
古坂：92
野田：92
川島：93
ザコシ：93
合計：652点(4位)
ゆりやんレトリィバァ(吉本興業)
【得点】
視聴者：5
陣内：95
友近：94
ホリ：95
古坂：97
野田：95
川島：93
ザコシ：92
合計：666点(2位)ファイナルステージ進出
【ファイナルステージ 得点と順位】(※放送されなかった得点詳細)
かが屋・賀屋(マセキ芸能社)
【得点】
視聴者：5
陣内：92
友近：94
ホリ：95
古坂：93
野田：90
川島：91
ザコシ：90
合計：650点(3位)
ゆりやんレトリィバァ(吉本興業)
【得点】
視聴者：5
陣内：92
友近：93
ホリ：96
古坂：98
野田：94
川島：93
ザコシ：92
合計：663点(R-1グランプリ2021優勝)
ZAZY(吉本興業)
【得点】
視聴者：5
陣内：91
友近：96
ホリ：95
古坂：93
野田：91
川島：92
ザコシ：93
合計：656(2位)
ゆりやんレトリィバァさんが「R-1グランプリ2021」チャンピオンに決定しました！
【最終順位】一覧
優勝：ゆりあんレトリィバァ
2位：ZAZY
3位：かが屋 賀屋
-----
4位：高田ぽる子
5位：森本サイダー
6位：kento fukaya
7位：土屋
8位：吉住
9位：マツモトクラブ
10位：寺田寛明
【考察】「R-1グランプリ2021」リニューアルから見えてくるもの
コンテストの再定義
これまでの「R-1ぐらんぷり」は、おいでやす小田さん、ヒューマン中村さん、ルシファー吉岡さんなどの中堅芸人の常連組が活躍する大会でしたが、芸歴10年の規定を設けたことで、大会のカラーは一新されました。
ピン芸人ナンバーワン決定戦から「新しいスターを発掘するコンテスト」として再定義された大会だということです。
優勝したゆりやんさん、ZAZYさん、かが屋 賀屋さんのファイナルステージ進出者は実力と才能に溢れる芸人であることを証明できました。さらに高田ぽる子さんのような新たな若手芸人のスター発掘の場になっていくことでしょう。
マニアックな大会からメジャー大会へ
リニューアル初回ということもあってか、観客や視聴者の好みが別れる「裸芸」や「下ネタ」「毒が強いネタ」の出場者が選ばれていませんでした。
新生「R-1グランプリ」は、誰でも楽しめる、笑える、お茶の間で活躍できる芸人の大会へリニューアルするという意思が読み取ることができます。
テレビ番組としてのお笑いコンテストとしては正しい方向だと思います。
「R-1グランプリ2021」の問題点は？
ただ「R-1グランプリ2021」はこれまでに比べると、かなりグダグダな進行だったように感じましたので、その理由と番組の問題点について考えてみました。
時間配分のミス
番組がグダグダになったのは、そもそも番組の構成の時点で時間配分に無理があったのではないかと思います。
まずオープニングVTRが前回の30秒から2分20秒へ伸びています。正直長すぎます。
またブロックごとの審査から出場者ごとの審査になったことで、1stステージの審査回数が3回から10回になり、7回増えました。
出場者が2人減ってネタ時間は削減されたのですが、視聴者投票の説明や結果の表示などのやりとりを考えると、ボリュームがかなり増えてしまいました。
さらに審査員の紹介VTRが7本追加され、優勝者のネタ振り返りVTR、エンディングVTRとこれまでなかった要素がかなり増えました。
そのためコンテストの醍醐味であるネタの得点発表や審査員のコメント時間が少なくなり、途中から審査員全員の得点が一気に表示され、大会の総評もありませんでした。
結果としてコンテストとして薄味な印象になってしまったように思います。
VTRの中で優勝者ゆりあんさんの1stステージの振り返りVTRは必要なかったと思います。
「もう1回見たかったら、スポンサーのU-NEXTで見てね」と割り切ったほうが、みんなが幸せだったように思います。
ネットでMCに対する批判を目にしたのですが、そもそも新MCの3人にアナウンサー並みの進行や仕切りを期待するのは無理があるので、番組の構成やトラブルが起こることも含めた時間読みがシッカリできなかった制作サイドの責任だと思います。
会場の変更
「R-1ぐらんぷり」は2009年から2020年まで、フジテレビ・関西テレビの共同制作だったためフジテレビのスタジオから生放送を行っていましたが、今年から関西テレビ制作となり、会場も大阪城公園にあるCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールからの中継に変更されました。
今回は、テレビ番組での劇場中継の難しさを感じる結果になってしまったと思います。一番、顕著にあらわれたのが優勝決定後の進行です。
霜降り明星・せいやさんが、優勝トロフィーを優勝の感激でうつむいていた ゆりやんさんとかぶる位置に置いてしまったため、正面と下手側のカメラが寄りの画を撮りずらい状況になってしまいました。
そのため、ゆりやんさんが顔をあげた瞬間の変顔をアップで押さえることができませんでした。
会場がスタジオなら、カメラがフロアを移動して撮影することができるのですが、劇場だとカメラ位置がある程度、固定されてしまうのでトロフィーを置く位置を誤ると、今回のような事態を招いてしまいます。
またスタジオなら最終手段として、フロアのスタッフがトロフィーの位置を動かすなどのフォローもできるのですが、劇場だとスタッフが舞台にあがるのが難しいため、最後までトロフィーと賞金や副賞のパネルとかぶったままという状況に陥りました。
今後はトロフィーを受け取る進行アシスタントを配置するなどの改善点が必要だと思います。
ちなみに昨年のR-1優勝者は筋肉芸人でもある野田クリスタルさんなので、トロフィーも賞金と副賞のパネル2枚も全て1人でかかえていましたが、パネルを落とさないよう司会の蛍原さんが野田さんのそばでしっかりフォローしていました。
実は見えないところでのベテランの気配りが、番組のスムーズな進行を助ける要素だったりします。
昨年の 「R-1ぐらんぷり2020」の考察はこちらでチェックしてみてください！
視聴者投票の無効化
次に「R-1グランプリ2021」の問題点をあげてみたいと思います。
1つ目は視聴者投票の無効化です。
昨年の「R-1ぐらんぷり2020」の審査の配点は…
審査員6名×3ポイント
Twitterポイント3、2、1、0ポイント
お茶の間dポイント3、2、1、0ポイント
審査員の合計18ポイントを4人に配分するのに対し、視聴者投票で最大6ポイントの加点がされ、視聴者投票が勝敗の重要なポイントになっていました。
「R-1グランプリ2021」の審査の配点は…
審査員7名×100ポイント
Twitterポイント5、3、1ポイントのいずれかを加点
審査員の合計が最大700ポイントに対して、視聴者投票で最大4ポイント差という設定で視聴者投票のポイントがかなり希薄化してしまいました。
そして、ファイナルステージでは視聴者ポイントが3人とも5ポイント獲得して、視聴者投票が意味のない結果になってしまいました。
せめてファイナルステージの視聴者投票だけは3人の得票率で上位から5、3、1点のポイント獲得というような形にしたほうが良かったのではないかと思います。
視聴者に参加をつのるなら投票結果が勝敗を左右するかもしれない設定にして欲しいと感じました。
Creepy Nuts「バレる！」！？
新たな大会テーマソングになったCreepy Nuts「バレる！」がオープニングVTR、出場者のあおりVTR、出囃子、エンディングテーマの全てに使用されており、正直なところやりすぎだなと思いました。
「Creepy Nutsの曲使いたくてVTR長くなってない？」と思えるほど「バレる！」を使いたおしていました。もちろん楽曲を制作したCreepy Nutsには何の責任もなく、使う側の問題です。
特に出囃子に「バレる！」と日本語が入っているのはネタに影響を与えるのでやめた方が良いのではないかと思いますが…
今では定番となった「M-1グランプリ」の出囃子、ファットボーイスリムの「Because We Can」も最初は違和感がありましたので「バレる！」が定着するのにも時間がかかると思います。
【感想】リニューアルで新星が光った「R-1グランプリ2021」
「R-1グランプリ2021」の全体の感想としては、新生「R-1グランプリ」と銘打つとおり、旧「R-1ぐらんぷり」とは全く別の大会になったと思います。
常連の中堅芸人が抜けてしまいましたが、実力派の3人が手堅くファイナルステージに進出して、大会としての形は保つことができたと思います。
特に高田ぽる子さんのようなフレッシュな若手の登場もあり、リニューアルした甲斐はあったのではないかと思います。
ただ決勝の出場芸人が1人コントとフリップ漫談の大会になってしまったので、歌ネタやモノマネなど、もう少しバリエーションが欲しい気もしました。
大会がリニューアルされたことによって、会場や審査のシステムなど変更点が多く、いろいろと残念な点はありましたが、新しいコンテストがスタートしたと考えれば仕方ない部分もあるのかなと思います。
来年はブラッシュアップされて、さらに良い大会へと番組が改善されることを期待しています。
芸人たちのネタはアイデアに溢れて楽しいものなので、まだ見ていないという方、もう一度見たいという方は配信でチェックしてみてください！
「R-1グランプリ2021」見逃し配信動画
「R-1グランプリ2021」のU-NEXTで見逃し配信がスタートしました。
無料トライアルで見放題動画を31日間無料で見ることができます。
本ページの情報は2021年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
ご確認ください。
